厚岸というまち

まちの歴史

         

 厚岸町は東北海道で最も早くに拓けたマチです。松前藩によって寛永年間(1624~1643年)にアッケシ場所が開設されたという記録が残っています。  
 さらに、それ以前から人々の暮らしが続いていたことを裏付ける遺跡も数多く確認されています。町内には多数の遺跡があり、最も古い住居跡は約6千年前の縄文時代にまでさかのぼります。縄文時代から続き、アイヌの人々が暮らし、現代に至るまで、脈々と受け継がれてきたこの地での暮らしを支えてきたのは海と陸に広がる豊かな自然の恵みです。
 なかでも牡蠣は、数千年前から自然繁殖しており、遺跡からも牡蠣殻が発掘されています。
 また、酪農地帯として発展したマチでもあります。根釧台地として知られる牧草地帯はかつて、かん木が生い茂る原野でした。明治23年に、太田屯田兵村が設置され、屯田兵の入植によって本格的な開拓が始まりました。兵村は功労者太田紋助の名前から「太田村」と名付けられ、地域の飛躍を後押ししました。
 このように、東北海道開拓の玄関口として歴史を刻み、良質な水産物の産地、広大な酪農地帯、水と緑の楽園とも称される自然環境とともに発展してきました。

開拓時代に活躍した馬

厚岸の漁業

 厚岸の海は、多種の水産物に恵まれた海です。シベリアを流れるアムール川が大陸からもたらされる滋養を運び南下する寒流と、日本列島を北上する暖流が厚岸沖で交差します。このような場所には多くのプランクトンが発生し、魚たちの栄養となります。
 また、厚岸の海岸は複雑な地形が魚礁をつくり、厚岸湾と厚岸湖が天然の生け簀(いけす)となっています。そこに栄養豊富な別寒辺牛川が注ぎ込まれ、漁場として恵まれた条件が整っています。
 カキやアサリ、コンブ、サンマ、サケ、シラウオなど海の幸の宝庫となっています。

その昔、牡蠣島があった厚岸湖

厚岸の魅力

  厚岸町は、北海道の東部、釧路市と根室市のほぼ中間に位置しています。
南には太平洋が広がり、豊かな自然に囲まれ町です。
 厚岸湾と厚岸湖の間にかかる赤い橋「厚岸大橋」は、町のシンボルとなっています。
北海道で最初の海上橋として1972年(昭和47年)に開通しました。
 町内には桜の名所として知られる「子野日(ねのひ)公園」や、初夏を彩る「原生花園あやめヶ原」、
四季折々に飛来する鳥たちの楽園「別寒辺牛湿原」などの名所も多くあります。
 町の魅力を凝縮したイベントも開催されています。カキを存分に味わえる「牡蠣まつり」「カキDEござ~る」、
町が一体となって活気づく「港まつり」「夏まつり」など町内外から多くのお客様が来町しています。

<厚岸の夏まつり>

① 一般には非公開 牡蠣弁天島での神事

② 市中を練り歩く山車

③ 山車の競演

④ 奔渡子供みこし等、花火

⑤ 厚岸港まつり2016

厚岸あやめヶ原

カキえもんのある街ライブ2016年

友部正人